- 続けたら本当に話せるようになるか
- 何ヶ月目に何が変わるのか
- 始めて数週間で続く気がしない
「オンライン英会話を続けた結果」で検索すると、出てくるのは一人の体験談かスクールの一般論のどちらかです。
僕は英会話講師を10年やっていて、教えてきた生徒さんは200名以上。続いた人も、途中でやめた人も、同じ画面のこちら側で見てきました。
ケイト一人の記録は「その人の場合」で終わるのよね。
200人を横で見ると、変わる時期がそろってくる。
先に結論を書くと、続けた結果は1ヶ月・3ヶ月・半年・1年で段階が決まっていて、差がつくのは3ヶ月目です。
この記事では、生徒さんに何ヶ月目に何が起きるか、どこで続いた人と続かなかった人が分かれるかを、教える側から見たままに書きます。



「続けたら変わるん?」と聞かれたら、答えは「変わる、ただし順番がある」や。その順番を見せる。
- 1ヶ月・3ヶ月・半年・1年で生徒に起きる変化
- 続けた結果が分かれる3ヶ月目に何が起きているか
- 続かなかった人がやめた時期と、そのとき言った言葉
- 最初の3ヶ月でやってほしい3つのこと
続けた結果は1ヶ月・3ヶ月・半年・1年でここまで変わる


生徒さんの変化には順番があって、飛ばして先に進む人はいません。
週3回以上受けている人を基準に、講師に見える変化を4つの時期に分けます。



4つの時期は、どの国の生徒さんでもだいたい同じ。
速い遅いはあっても、順番は変わらないの。
1ヶ月目はHow are you?の返事に詰まらなくなる
レッスン4〜8回の時期に起きる変化は、話せる量ではなく最初の10秒です。
初回は「How are you?」に「…Fine.」と返すまでに間が空きますが、1ヶ月たつとこの返事に詰まる人がいなくなります。
本人は「まだ何も話せない」と言いますが、講師の側では最初の関門を抜けたのが分かります。
ここで緊張の質が変わり、画面の前で固まる時間が短くなる。
1ヶ月で求めていいのはここまでで、文をつなげて話すのはまだ先です。
3ヶ月目は日本語を挟まずに口が開く
30回前後で、講師の質問を受けてから話し出すまでの手順が変わります。
それまでは頭の中で日本語の文を作り、英語に置き換えてから口を開いていました。
3ヶ月目に入ると短い文なら置き換えの工程が消えて、質問を聞き終わった流れのまま口が開きます。



置き換えの工程が消えた瞬間は、講師には音で分かるの。
返事の頭に「えっと」が入らなくなるから。
この時期は受ける頻度で大きく前後するので、毎日と週1回でどれだけずれるかは、毎日受けると効果はどう変わるかの記事に書いています。
3ヶ月目はもう1つ、続いた人と止まった人が分かれる時期でもあります。その中身は次の章で。
半年で返事までの沈黙が消える
60〜80回の時期に消えるのは、質問されてから声が出るまでの数秒の沈黙です。
3ヶ月目に短い文で起きたことが、半年で会話全体に広がります。答えの中身が合っていなくても、とにかく何かを返せる状態です。
受ける側の僕に半年で起きたのも、この沈黙が消えることでした。
半年で消えるものと消えないものは、1日2回を半年続けた記録に分けて書いています。
1年で講師が話題を出さなくても25分がもつ
1年続いた生徒さんに共通して見えるのは2つで、どちらも講師が手を貸さなくても起きます。
1つは、講師が話題を出さなくても25分がもつこと。「What did you do last weekend?」の一言から、自分で話を広げて時間を使い切ります。
もう1つは、口から出た間違いを本人が途中で止めること。「She don’t… She doesn’t like it.」と、講師が口を挟む前に自分で戻します。
これが出る人は、レッスンの外でも英語を使っています。



自分で言い直す生徒さんを見たら、僕はもう心配せえへん。
その人は勝手に伸びていく。
逆に1年たっても半年と同じ場所にいる人もいて、その人たちに何が起きているかは1年続けても話せない人の記事にまとめました。
| 時期 | 回数の目安 | 講師に見える変化 | 本人の実感 |
|---|---|---|---|
| 1ヶ月 | 4〜8回 | 最初の返事に詰まらない | ほぼなし |
| 3ヶ月 | 30回前後 | 日本語を挟まずに口が開く | 人による |
| 半年 | 60〜80回 | 返事までの沈黙が消える | あり |
| 1年 | 120回〜 | 25分がもつ・自分で言い直す | はっきりあり |
表の右端を見てください。講師に見える変化は本人が感じる変化より先に来て、この時間差が続かない人を生んでいます。



1ヶ月目の変化って、本人には全然分からへんねん。
でも画面のこっち側からは見えてる。
続けた結果が分かれるのは3ヶ月目|言葉を出す人と出さない人


同じ回数を受けても、半年後にいる場所が違う生徒さんがいます。
その分かれ目は英語力ではなく、3ヶ月目のころに出る姿勢の差です。講師が「あ、変わった」と気づく最初のサインは、間違っていても言葉を出そうとすることです。



正しい文を待って黙る人と、間違えながら出す人。
半年後に伸びているのは、いつも後の方なの。
出す人は言い回しが増えていく
間違ってもいいから出す人は、講師に直された言い方をその場で拾います。
「I’m tired.」と言った人が「It was a long day.」と直されると、次の週にはそちらを使ってきます。
使ってみて通じたかどうかを毎回試しているので、言い回しが1つずつ足されていきます。
この人たちは、半年後には同じことを2通り以上で言えるようになっています。文法の正しさは出す人の方が一時的に下がりますが、半年でそれも追いつく。
出さない人は同じ質問に同じ答えを返し続ける
出さない人は、正しいと分かっている文だけを口にするので、レッスンの中で失敗がありません。
「How was your weekend?」に、毎週「It was good. I stayed home.」と返します。
間違えていないので講師は直さない。直されないので、新しい言い方が入ってこない。



間違えない生徒さんは、講師からすると直す場所がないの。半年続くと、レッスンの中身も同じままよ。
これが悪いとは言いません。用件は伝わっているし、その言い方で困る場面はほとんどないからです。
ただ、3ヶ月目と半年目で使っている文が同じなら、続けた結果は3ヶ月目で止まっています。
| 出す人 | 出さない人 | |
|---|---|---|
| 口にする文 | 自信がなくても言う | 正しいと分かる文だけ |
| 講師の反応 | 毎回直される | 直す場所がない |
| 半年後 | 2通り以上で言える | 3ヶ月目と同じ文 |
用件が伝わればいいなら右でも困りません。会話を広げたいなら、左に移る必要があります。
日本語でやっている言い換えを英語でもやる
日本語では、誰でも同じ意味を言い方で変えていて、それを意識している人はいません。
「疲れた」「しんどい」「今日は長かった」は同じ状態を指していて、相手や場面で選び分けています。この選び分けを英語でもやると、会話の手触りが変わります。
| 日本語 | 英語の言い方 | ニュアンス |
|---|---|---|
| 疲れた | I’m tired. | そのまま |
| しんどい | I’m exhausted. | かなり疲れた |
| 今日は長かった | It was a long day. | 疲れたと言わずに伝える |
3つとも中学英語の範囲で新しい単語はほぼなく、持っている言葉の並べ方を変えるだけで講師の反応が変わります。
間違ってもいいから出す人は、この言い換えを毎回1つ試しています。それが半年後の差になります。



日本語で無意識にやってる言い換えを、英語でもやってみる。これができたら英会話はおもろくなる。
続かなかった人はいつやめたか|初月の壁と3ヶ月の壁


続いた人だけを書くのは片手落ちなので、途中でやめた人のことも書きます。
講師の目に見えていた範囲で言うと、やめる時期は初月と3ヶ月目の2つに集まります。
初月でやめる人は「忙しくなって」と言う
一番多いのは、無料体験から初月のうちに来なくなる人で、講師には理由を言わずに消えます。
やめるときの言葉はほぼ決まっていて、「忙しくなって」。本当に忙しくなった人もいます。
ただ講師から見ると、忙しさより先にレッスンを入れる時間が生活の中に決まっていなかった人がほとんどでした。



初月に消える人は、予約の時間が毎回バラバラなの。
決まった枠がある人は、忙しい週も戻ってくる。
知人の経営者も、この時期にやめました。目標がなく、「話せるようになりたい」という気持ちだけで始めていたので、忙しい週が一度来たらそのまま戻りませんでした。
初月の壁は英語の壁ではなく予定の壁。対策も英語ではなく、時間帯を先に決めることになります。
この壁を越えるだけで、初月にやめる人の大半は残ります。
3ヶ月で伸びを感じられない人へ
もう1つの山は3ヶ月前後で、こちらは「伸びている気がしない」でやめます。
ここで思い出してほしいのがさっきの表の右端で、3ヶ月目は講師には変化が見えていて、本人にはまだ見えていない時期にあたります。
日本語を挟まずに口が開くようになった生徒さんに「変わりましたね」と言うと、たいてい驚かれます。



落ち込んでいる人ほど、講師側のメモは伸びていることが多いの。
本人の感覚と記録がずれる時期よ。
伸びを感じられないのは、伸びていないからではなく、伸びが本人に届くまでの時間差の中にいるからです。ここでやめる人は、一番もったいない場所でやめています。



3ヶ月でやめる人は、変わった直後にやめてる。
こっちからは見えてるから、余計にもったいない。
自分で確かめる方法は1つ。始めた月に言えなかった文を、今のレッスンで言えているかを見ることです。講師に聞けば、その場で答えてくれます。
続けた結果を出すために最初の3ヶ月でやってほしい3つのこと


初月の壁と3ヶ月の壁を越えて、間違えても話す側に回るための手は3つです。
どれも新しい教材や勉強時間は要らず、次のレッスンから始められます。
最初のレッスンで「間違えても直してほしい」と言う
間違えても話す側に回る一番早い方法は、最初に講師へ宣言してしまうことです。
Please correct me when I make mistakes.
(間違えたら直してください)
この一言で、講師の関わり方が変わります。
講師は生徒さんが気にするのを見て直すのを控えることがあるので、先に許可を出しておくと遠慮がなくなります。
自分にとっても、この一言を言った時点で「間違えていい場所」になります。正しい文を待って黙る時間が、そこから減っていきます。
前回と同じ質問に前回と違う言い方で答える
「How was your weekend?」は毎回聞かれます。これを言い換えの練習台にします。
先週「It was good.」と言ったなら、今週は「Nothing special.」にする。中身は同じでいいので、言い方だけを変えます。



週末の話なんて毎回同じでええねん。
変えるのは中身やなくて、言い方だけ。
これを3ヶ月続けると、同じ質問に対する持ち球が5つ6つになります。出さない人との差は、ここから開きます。
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僕自身が続けた結果|半年で消えたものと1年で残ったもの


講師の目線だけで書いてきたので、最後に受ける側の自分の話を短く書きます。
半年で消えたのは沈黙とレッスン前の迷い
教える側になってからも受ける側をやめていなくて、2024年の春から半年は、ネイティブキャンプで1日2回の生徒でした。
半年で消えたのは、返事までの沈黙とレッスンに入る直前の迷いです。生徒さんに見えていた半年の変化が、自分にもそのまま起きました。
1年たっても残ったのは言い回しの少なさ
残ったのは、同じことを同じ言い方で返す癖で、これは半年では消えませんでした。
講師なのでそれで困る場面はありません。それでも、日本語なら相手に合わせて言い方を変えているのに、英語では1通りしか出てこない場面が今もあります。
だから僕は今、生徒さんと同じ言い換えの練習をしていて、続けた結果は講師になっても終わりません。


オンライン英会話を続けた結果のよくある質問


続けた結果は3ヶ月目に間違えても話すかで決まる


- 1ヶ月で返事に詰まらなくなり、半年で沈黙が消え、1年で25分がもつ
- 講師に見える変化は本人の実感より先に来る。3ヶ月の「伸びない」は時間差
- 分かれ目は言葉を出すかどうか。出す人だけ言い回しが増える
- 初月の壁は予定の壁。無料体験では続けられる時間帯を見つける
- 最初のレッスンで「直してほしい」と言い、同じ質問に違う言い方で答える



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